5月~8月がシーズンとなる手長エビ釣り。比較的身近な水辺に生息している為、コロナ禍で県外移動が制限される中でも大きな移動をせずに近所で釣り場を見つけて遊ぶことができるので「コロナ禍での遊び」としては最適なのではないでしょうか?
テナガエビについて、釣りの初め方、釣れるポイント、食べ方、などをご紹介したいと思います。
テナガエビ釣りが ” なぜ ” 釣り初心者にもオススメなのか!?
コロナ禍で釣りデビューした方も多いようですが、その多くが「海釣り」だと思います。
海釣りは釣れた魚が食べられるものが多かったり、開放的な気分になれたりするので確かに魚釣り=海釣りというイメージの方が多いのかもしれません。地域にもよりますが量販店、最近では100円均一ショップやホームセンターに置いてある「いわゆる初心者向けセット」などは、振出の竿とスピニングリールにジェット天秤・ちょっとした投げ釣り仕掛け、もしくはサビキ釣りの仕掛けセットが入っているものがほとんどです。
しかし、いままで全く釣りに触れてこなかった人にはリール竿の準備や扱いがそもそも大変だと思います。
ここで紹介する「テナガエビ釣り」のタックル(竿や仕掛けの事)は至ってシンプル!のべ竿と呼ばれる竿先に糸をつけるタイプの長くても皆さんの身長くらいの竿を使いますので取り回しも比較的簡単です。そして餌を使いますのでルアー(疑似餌)釣りのように難しい誘い方等もありません。仕掛け自体も簡単なもので、慣れたら自分で作ることもできますし、市販のセット仕掛けで問題なく釣れます。
身近な場所でできる。という点です!
これは住んでいる地域にもよりますが、僕も出身は埼玉県、つまり海無し県ですので海釣りをするには県外移動が伴います。
しかし、コロナ禍においては県外移動などの大きな移動を伴う遊びは、たとえ移動の制限がされていなくても、行く側も迎える側もあまり良い気持ちではできませんよね。
そんな中で川や沼にも生息しているテナガエビは海無し県の方にもできる遊びの一つです!
また、海釣り施設や堤防、釣り堀の様に人が集まるところに行かずに自分で釣り場を選ぶことができますのでそういった面でもコロナ禍の今に合っているのでは?と思います。
テナガエビの生態・生息域
前述の通り、テナガエビは生息域が広く比較的身近な淡水の生き物で全国に広く分布しています。温暖な気候を好みますので、あまり寒い地域には少ないかもしれません。
主に市街地に流れる水路~荒川などの一級河川にも沼にも湖にも汽水域(海水と真水が入り混じった水域)である河口にも生息しています。あまり水の澄んだところには定着しない傾向にあるようです。
共通して言えるのは「流れが比較的緩くて身を隠せる障害物が多い場所」にいることが多いです。これについてはこの後、釣り方と一緒に例をあげてご紹介しようと思います。
体長は種類にもよりますが、5㎝くらいのものから大きいと20㎝ほどにもなるといわれています。
夜行性の生き物で昼間は物陰に隠れている事が多いです。つまりこれは逆に居場所が絞れるという事です!しっかり狙いをつけてテナガエビのいる所で粘れば好釣果を出せるかもしれませんよ!僕は基本的に日中しかやりませんが、この習性を利用して夜釣りをするのもいいと思います。
主に肉食性で魚やミミズなどを食べる。また、藻類も食べるようです。おなかすいて食べるものが無いと共食いしてしまうので飼う人は注意してください。
夏場に繁殖期を迎えます。時期にはおなかに卵を抱えていたりします。
主な種類(wikiより抜粋)
- テナガエビ Macrobrachium nipponense (De Haan, 1849)
- 体長10cmほど。朝鮮半島南部、中国北岸、台湾、本州、四国、九州に分布するが、九州ではヒラテテナガエビやミナミテナガエビの方が多い。鋏脚が非常に細長く、オスでは体長の1.8倍に達する。地方によっては淡水でも成長できる河川残留型(陸封型)となり、湖やダムで繁殖する個体群もいる。
- ヒラテテナガエビ Macrobrachium japonicum (De Haan, 1849)
- ヤマトテナガエビともいう。体長9cmほど。千葉県以南から台湾までの水のきれいな川に生息する。川をさかのぼる力が強く、流れが速い川の上流部にも生息している。名前のとおり第2胸脚が太くて平たく、胸部の横には細い縦じまもようがたくさんある。
- ミナミテナガエビ Macrobrachium formosense Bate, 1868
- 体長10cmほど。千葉県以南から台湾まで分布し、九州や沖縄で「テナガエビ」といえばこの種類を指すことが多い。第2胸脚はヒラテテナガエビよりは細いが、テナガエビより太くて短い。また、胸部の横のもようは太い”m”字型である。ヒラテテナガエビよりも下流域に多い。
- ザラテテナガエビ Macrobrachium australe (Guérin-Méneville, 1838)
- 体長8cmほどで、テナガエビとしては小型種。長い鋏脚の先端半分に小さな棘が密生し、ザラザラしているのでこの名がある。太平洋・インド洋の沿岸河川に広く分布し、日本では種子島以南に分布する。
- ショキタテナガエビ Macrobrachium shokitai Fujino et Baba, 1973
- 日本で唯一の完全河川残留型(陸封型)のテナガエビで、幼生は海に下らずに稚エビになる。沖縄県西表島の固有種で、台湾や中国に分布する同様の陸封種タイリクテナガエビ M. asperulum (Von Martens, 1868) から分岐したと考えられている。名前はエビ研究者の諸喜田茂充に対する献名である。環境省レッドリスト準絶滅危惧(2000年)、沖縄県レッドデータブック絶滅危惧II類(2005年改訂)。
テナガエビ釣りに必要なもの
テナガエビ釣りに必要なものは釣具屋さんに行けば揃いやすいものばかりですが、感染予防としてお店に行くのはちょっと・・・という方はアマゾン・楽天等で揃えることができるように実際に使ったものやオススメのものをリンクしておきますのでぜひポチってみてください。
早いものだと翌日には届きますので、すぐに始めることができますよ!
服装・靴
テナガエビ釣りをする場所は草が多い場合もあります。釣り場に行くために軽い藪漕ぎを強いられる場合もあります。
なのでトゲや変な草木でかぶれたりしないように長袖長ズボンをお勧めします。虫・日焼け対策の意味もあります。しかし季節は春から夏なので薄めの風通しの良いものがいいと思いますよ!
日差しが強くなる場合もありますので帽子もかぶった方が良いですね!
足元は虫に狙われますので長めの靴下が👍
狙いの範囲内ですが動き回りますし、テトラ周辺もいいポイントです。足場が安定しない場合もありますので履き慣れた運動靴がいいと思います。安全と判断した浅く流れも弱いところならマリンシューズや固定できるサンダルや長靴・ウェーダーで水に入って釣る事もできます。
続いて竿や仕掛けを見ていきましょう。
適した竿
のべ竿といってリールなどが付いていないものを選びます。のべ竿には大きく分けて振出と並継(印籠継もある)があり、それぞれの違いは以下の通りです。
振出竿
その名の通り、振り出すように一番太いパーツの中にすべて収まっていて伸ばして使うタイプです。指示棒みたいな・・・(わかりにくいかww)
あ!あれです!自撮り棒の棒の部分みたいに伸びるんです。※ただし名前がそうだからといって警棒伸ばすみたいに「シュッ」と振って伸ばすともどらなくなりますので注意!!(固着といいます)
並継竿
これは名の通り、2本や3本のパーツをさしてつなげて1本の竿にして使うタイプです。
例えるなら・・・なんだ!?まったく浮かばないww
テナガエビ用とされるものも市販されていますが、もしない場合は小物釣り竿などで探してみてください。僕は最初に買ったものが120㎝の振出竿でした。
これはタナゴ釣りなんかにも使えます。
最近自作したもので約2mの竿を使っているのですが、これがすごくオススメです。とはいえこれは自作というかリメイク品なので市販されているものでは以下のような1.8m~2mくらいの小物釣り用のものがいいと思います。
※以前書いた記事では120㎝のものをオススメしていたのですが、いろんな釣り場に対応する為にも180~210㎝のものがいいと感じました。
柔らかめの竿にすればするほどエビの引きがしっかり味わえるので楽しさもアップすると思います。エビって意外と引くんですよ!魚みたいに!
仕掛け
これは市販の出来合い仕掛けで十分釣れます。ご安心ください。
しかしその中で何種類か使ってみた僕のオススメはコレです。
テナガエビ釣りは一般的にウキ釣りで狙うのですが、ウキ釣りというとウキが水面に浮かんでアタリが出るとウキが沈むというのが普通です・・テナガエビ釣りはちょっと特殊で、ウキを沈めて使います。なぜかはこの後釣り方の説明のところで!
なぜオススメかというと、ずっと同じポイントで釣れ続けるとは限りませんので怪しいところを転々と釣っていきます。そのうえでこの仕掛けの場合ウキ下(ウキ~鈎までの長さ)をいちいち設定しなおさなくても、いくつかついているこのシモリウキのおかげでアタリを見ることができるのです!!
予備の鈎もついているのでひとまずこのパッケージ1つがあれば出来ちゃう点も👍
しかし、繊細な仕掛けなので切れてしまったり、慣れないうちは仕掛けがこんがらがってしまったりとトラブルもありますので、この仕掛けを2枚と予備のハリス付き鈎を1つ買うといいでしょう!
餌
釣る為には餌が必要!テナガエビが釣れる餌は意外と沢山種類があります。その中でも僕が実際に使ってみた結果オススメできるものをご紹介します。
赤虫
これが一番よかったしコスパが高い。そして餌持ちもいい!
これだけは釣具屋さんで買うしかないのかなと思いますがオススメです。触っても匂いも特に気にならない。ちょっと指が赤くなるけど。1匹チョンがけで十分釣れます。
これくらいで200円でした。十分一日釣りができます。何なら二人でも足ります。
赤虫の生き餌は上州屋小田原店さんで取り扱いがありました。
ミミズ(細いヤツ)
これは捕まえる事も出来ますがサイズがまちまちなのでお店で売っているもの(太・細などあります)が楽でいいと思います。でも体液がやっぱりちっと臭い・・。これが良いのかもしれませんが・・。あと小さく切ったりが面倒☜
1箱で大体500円前後だと思います。コレも1箱で一日持ちます!
紅雪(マルキユー)※常温の人口エサ
これは人口のエサでサイズや見た目が赤虫と似ています。しかもなんと、手を汚さずにすごく簡単につけられるように工夫されています。ワカサギ釣りにも使えるとても便利なエサです!常備しておくことをオススメします。
川小物ネリ(マルキユー)※常温の人口エサ
チューブ型の赤透明な練り餌です。コレも実際釣れました。ただし日中温度が高いとちょっと緩くてつけにくいという事も・・。コレも常備しておけば思い立った時すぐにできます。オイカワやタナゴやクチボソも釣れます。
その他、ジャリメ(イソメの細いヤツみたいな)・サシ(ハエの子供)など生き餌、サシアミ(アミエビ)も有効です。常温エサはパワーイソメ(マルキユー)などもあります。また、マグロの赤身を塩などで水分を抜いたものを細かい賽の目に切って使う・カニカマをほぐして小さくつける、というような方法もあるようです。
個人的な一番のオススメは「赤虫」ですが、お店の開店時間を待ちたくない!少しの時間しかできないので生き餌は余ってしまう!などの方はぜひマルキユーさんなどの餌メーカーが出している常温保存可能な餌を持っておくことをお勧めします。
その他、網・ビク等
釣ったテナガエビを食べる・飼うなどの理由で持ち帰りたい方は、釣りをしている間エビを活かしておく装備が必要です。
バケツ・クーラーボックス・活かしバケツなどに現地の水を汲んでその中で生かしておくのが一般的ですが、酸欠になって弱ってしまうので必ずエアーポンプが必要です。しかし、気温が高いこの時期はどうしても空気を水中に送ることでどんどん水温が上がってしまいます。すると、水中にとける酸素の量が減り酸欠を起こす原因になります。この場合は時々水を汲みなおしてあげることで弱らせずに生かしておくことができます。
また、フラシ・ビクという網を水中に浸けて置くものもあります。これなら常に酸素の量も、水温も保たれますのでとても楽です。ただし釣り場の環境によっては使いにくい場合もあります。あわせて網目の細かいものを使う必要があります。
ここで、僕の普段のスタイルをご紹介します。
釣りの最中はこのようなロープ付きの水汲みバケツに網が付いているものを使っています。これならどんな釣り場でも水をくむことができますし、ちょっとしたポイント移動も水を貯めたまま移動できます。更に流れないように注意すれば網を閉めた状態で水に浸けて置くことができます。行き帰りは小さくまとめることも出来てとても便利です。
持ち帰る際はこのような発泡スチロールタイプの簡易クーラーにあらかじめ水道水(できれば前日に汲み置きし、カルキ抜きしたもの)をテナガエビがつかる程度入れておき、帰る直前に先ほどの水汲みバケツからコチラに移し替えて自宅に持ち帰っています。釣りをしている間に水が温まらないように日陰に置いておくか、あらかじめ保冷剤や氷で少し温度を下げて置くのがいいと思います。※もちろんクーラーボックスでもOK。
テナガエビを食べる場合、きれいな水で泥抜きをした方が良いのでこうすることで時短にもなります。
更に釣果を伸ばす為には揃えたいアイテム
上に書いた通り揃えれば問題なくできるのですが、その他あれば便利なものをご紹介します。
ガン玉セット
これがあれば、河口などで流れが出てきたときに仕掛けをとめるためにガン玉を追加することができますし、出来合い仕掛けの付属のオモリが万が一なくなってしまっても変わりのオモリを足すことができます。
偏光サングラス
テナガエビを実際に釣ってみる
テナガエビはエサを見つけるとまずは自分の安心してご飯を食べられるところに移動します。もちろんその時エサを持って移動し、いいところまで移動したテナガエビはその場で止まって餌を食べ始めます。この時に鈎が口に掛かって釣れるわけです。
釣り人目線だとウキが「スゥ~・・」とゆっくり横に移動。
ウキが止まる。(ここで少し待つ)
約十秒ほど待ってからゆっくり竿をあげる
このような流れになります。
反射神経の必要な即アワセ等は必要ありません!
さて、この日は自作の竿を試すために釣行に至ったわけですが。(壊れた磯竿の#1#2に持ち手を付けただけww)
ん~いい曲がり!!
そりゃそうだ☜
元はがまかつの磯竿だもの。
という事で神奈川県小田原市の酒匂川にやってまいりました。
グーグルの航空写真を元にテトラ帯に狙いを定めていざ出陣!!
6/3 到着したのがちょうど満潮でした。濁り気味・・これはいいのか悪いのか?とりあえず竿を出しまして、主にテトラのキワ、陰になっている所に仕掛けを入れます。
わりとすぐにテナガらしきアタリ・・
ウキがピョコピョコしながら横に「すぅ~・・」とゆっくり移動して止まります。
心の中で10数えてから竿をゆっくり立てると・・
「グググッ!!」
キターーー!!
すぐに餌を付け替えて再度同じポイントに投入・・
狙いが大当たり!
テナガエビマンションに直撃したらしく、たて続けにヒット!
その後も1時間ほど好調でした!
そして潮が下げに入り、川も流れが出始めると水位が下がるとともに濁りもなくなり透け透け状態。ここから反応が悪くなりました・・
アタリがあってもヨシノボリ的な魚です。(これはこれで面白いのですが・・)
障害物が少ないところは底が見えているので、テトラの隙間や少しでも水深のあるところ(底が見えていないところ)に狙いをしぼります。
最初は仕掛けを投入してすぐアタリが出ていたのですが、こうなるとどうやら仕掛けを投入してしばらく待った方が良いみたいです。
2~3分待っているとアタリが出るような感じでした。それを繰り返してポツポツと釣り続け・・
誰かのウナギの仕掛けでしょうか?テトラに結び付けられていました!獲れるんですかね??
テナガエビも入ってそうだな~・・なんて思ってました(笑)
見えにくいですが釣れてます(笑)
ちなみに途中玉ウキの自作仕掛けでもやりましたが、玉ウキが大きすぎたのかイマイチでした・・(笑)
浮力が大きいので沈めるために大きいオモリをつけたのでおそらくエビが違和感を感じて引きずらないのか、アタリが出ませんでした。
そんなこんなで終わってみれば大漁!!
すごく大きいのは釣れませんでしたが満足の釣果です!(途中大きいの見えましたが餌に見向きもしてくれませんでした)
用意していた真水入り発泡クーラーにいれてお持ち帰りして唐揚げで食べたいと思います!!
テナガエビを唐揚げにして食べてみる
持ち帰ったテナガエビは真水にいれて置き、泥抜きがてら昼寝しました。
数時間置いたエビたちをさっと水で洗い、ボウルに入れお酒に浸して冷蔵庫に30分ほど入れます。
そして、時間がたったら下処理開始。
直前に食べたものなんかが詰まっているワタの部分を爪楊枝で取り出します。
ちょっと面倒なので大きいヤツだけ・・(笑)
テナガエビのワタの取り方
口の部分らへんに楊枝を突っ込み、くいっと!
説明しにくいですが・・
そして、揚げるときにはねるのを防ぐために尻尾のとがった部分を折って殻を取ります。
油で揚げたら大抵のものは美味い
水気を軽くふき取ったら、片栗粉をまぶして180度の油にイン!
見るからに旨い。
デカいやつは迫力あるな~
テナガエビの唐揚げが完成!!
ドン!
ここで塩を振って完成!!
一応お皿に移してレモンを絞って優勝です。
以上、酒匂川テナガエビ釣行でした!
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以前のテナガエビデビュー釣行編の記事もぜひ読んでみてください。
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